多くの親が子供をさまざまな習い事をさせますが、その心理は何でしょう。
父母が子供の時間を多くの習い事で埋めたいと思う一方で、
過度なスケジュールが子供に良くない影響を及ぼす可能性も確かにあります。
習い事が多すぎると、子供のストレスの増加や自由な時間の減少など、
さまざまなデメリットが生じることを理解することが重要です。
習い事が多いこどもをもつ親の心理と、習い事が多いことで引き起こす可能性のある社会的・心理的問題について深く考えていきます!
目次
習い事をたくさんさせる親の心理は?
習い事をたくさんさせる親の心理には主に以下の3つの要因が関わっていると考えられます。
子供の能力を伸ばしたい
この動機が単純に一番多いように思えます。
0歳で産まれて毎日かわいいかわいいと育ててきたわが子。
寝返りが標準よりちょっと早くできただけで、天才!なんて思ってきたら、子供の能力を限りなく伸ばしたいと思うのが親じゃないですか??
親の中には、子供が自分自身の最大の可能性を引き出す手助けをしたいと思っている人もいます。
音楽、スポーツ、芸術、学術など、さまざまな分野での才能を発掘し育て上げることが含まれます。
競争社会への対策
現代社会は競争が激しく、親たちは子供が成功するための道具を提供しようとしています。
多くの習い事をさせることで、子供が自己成長し、将来のキャリアや大学受験に有利な位置を得られるようにと考える親もいます。
自己の夢の実現
習い事をさせることで、親自身が子供時代に果たせなかった夢を実現しようとする場合もあります。
また、幼少期に自分が苦手だった水泳を習わせよう、鉄棒が苦手だったから体操教室へ通わせよう、などと、同じ苦労をさせたくないという理由で習わせることもあるでしょう。
以上は、親が子供にたくさんの習い事をさせる背後にある心理的な動機の一部ですが、
それぞれの親の独自の経験や価値観によって異なることも認識しておくことが重要です。
習い事が多すぎるデメリットは?
子供の習い事が多すぎると、以下のようなデメリットがあります。
ストレスの増大
時間を過度にスケジュール化し、活動に追われることは子供にストレスを与える可能性があります。
楽しむべき習い事の活動も、一貫したプレッシャー下ではストレスの原因に変わることがあります。
また、子供の習い事で親が必死になるケースが多く、送り迎えなどで親のストレスが増える場合もあります。
子どもの習い事で親の付き合いが増えることもあります。
例えば、友人の通っているバレエ教室では毎回お菓子交換が行われるようで、
ファミリーパックのお菓子を毎回買って持っていかなければいけない、と話していました。
こどもが一人で通うようになれば送迎もしないので、なくなる慣習だとは思われますが、
子どもの習い事で親がストレスをかかえてしまうのも考えモノですよね。
自主性の欠如
すべての時間が親によって計画されている場合、子供は自分で時間を管理する能力を育てる機会を失う可能性があります。
それにより、自主性の発達に影響を及ぼす可能性があります。
我が家の長女は習い事が多いせいか、自由な時間があまりなく、自分で考えることをしてこなかったからか、
時々暇になると「なんかヒマ~」と言っています(;'∀')
自由な遊びや息抜きの時間の失効
習い事が多すぎると、自由に遊んで創造性を発揮する時間や、
単にリラックスして何もせずに過ごす時間が失われる可能性があります。
これらは子供の成長と学びにとって非常に重要です。
友人と過ごす時間や社会経験をする時間の制限
習い事に多くの時間を割くことで、友人と自由に過ごす時間や、社会的スキルを育む機会が奪われることがあります。
上記のデメリットを考えると、習い事は確かに子供の成長やスキル開発に必要なものですが、
過度なスケジュールは反対に子供の発達を阻害する可能性もあると考えられます。
習い事が多いメリットは?
子供がたくさんの習い事をすることには確かに以下のようなメリットも存在します。
多様なスキル習得
小さな子供は学ぶ力が非常に高く、幅広い興味やスキルを追求することができます。
多くの習い事に取り組むことで、音楽的な才能やスポーツの才能だけでなく、
チームワークや問題解決能力といった社会的スキルも養われます。
自己探求と自己肯定感
子供が自分の興味のある活動に参加することで、
自己を理解し、自己の才能を発見し肯定することが可能になります。
私は早生まれで走るのも遅かった人ですが、親がピアノと水泳をやらせてくれていたおかげで、
小学校の教室で人よりできることがあって、自己肯定感を高められていたと思っています!
時間管理と責任感
たくさんの習い事を持つ子供たちはしっかりとスケジュールを管理し、
それぞれの活動に必要な労力と時間を理解することを学びます。
これは自己管理のスキルを鍛え、責任感を生む機会を提供します。
社交スキル
習い事は子供たちが新しい友人を作り、異なるシチュエーションでの社会的交渉する機会を提供します。
これは子供の社会的スキルと人間関係形成能力を高めます。
幼稚園、保育園、小学校という枠にとらわれず、本来では出会わない友達にも出会えますね!
実際に娘もダンスで違う小学校の子とお友達になって帰ってきました!
個人で通うピアノ教室などではなかなか新しい友人を作るのは難しいかもしれませんね。
以上のように、適度な量の習い事は子供の成長と発達に多くの利益をもたらすと言えるでしょう。
習い事をたくさんしていた子供のその後!
習い事をたくさんさせていた子供の将来は、その習い事の種類や幅、そして子供自身の興味、ニーズにより異なります。
以下は、私の例です。
私は3歳~小4まで水泳、4歳~高校生までピアノ・4歳~小6まで進研ゼミ(いわゆるチャレンジ)、6歳~12歳英語教室、12歳~高校卒業までは塾に通っていました。
習い事が多いと言えるかは微妙ですが、親には感謝しています。
下記のような能力がつきました!
- 多様な能力:多くの習い事を行っていた子供は、多様なスキルと経験を持っている可能性が高く、それが将来的に異なるキャリアパスを探求する能力を育てるかもしれません。これらのスキルは時には専門的な能力だけでなく、社会性や問題解決、リーダーシップといった広範なスキルにも応用可能です。
- 高い適応性:異なる習い事を経験していると、新しい環境や状況への適応能力が育つ可能性があります。これは、急速に変化する現代社会で有用な能力となり得ます。
- 目標設定と達成:習い事の中で目標を立て、それを達成する経験を重ねている子供は、自己強化型のパーソナリティを形成し、努力と成功の関連性を理解している可能性が高いです。
ただし、一方で、習い事が多すぎてストレスを感じていたり自由な時間の欠如を感じていた子供については、
習い事の恩恵だけでなくその影響も考慮しなければなりません。
親としては子供のニーズとバランスを考慮することが極めて重要です。
子供は何歳から習い事を始めるのが良い?
子どもが習い事を始める適切な年齢は、
習い事の種類や子ども個々の発達度、興味、パーソナリティによるところが大きいです。
一般的には、3歳から5歳が幼児教室や体操教室、音楽教室などの習い事を始めるのに良い時期とされています。
しかし、その習い事が子どもにとって楽しいものであること、自発的に取り組みたいと思うものであることが大切です。
また、習い事によっては、必要な基礎的なスキルや理解が必要な場合もあるため、それを考慮に入れて選択することも重要です。
また、早い段階から多数の習い事に参加することを強要されると、
子どもはオーバースケジュールになりストレスを感じる可能性もあります。
そのため、1つまたは2つの活動から始めて、子どもの反応を見ながら徐々に増やしていくのが良いでしょう。
重要なのは、習い事が子どもの成長と発達をサポートするものであり、
それ自体がプレッシャーや負担になってはならないことを覚えておくことです。
子どもが楽しみ、新しいスキルと知識を得られる習い事は、自己確認感と自信の向上を助けます。
まとめ
子供の習い事については多くの側面を考慮する必要があります。
習い事のメリットとしては、多様なスキルの習得、自己探求と自己肯定感の向上、
時間管理と責任感の開発、並びに社交スキルのための良い機会を提供します。
一方で、習い事が多すぎると、ストレスの増加、自由な時間や遊びの時間の減少、
および社交生活の制限など、デメリットも生じる可能性があります。
子供が習い事を始める年齢については、その種類、子供の個々の発達度、興味、パーソナリティによります。
しかし一般的には3歳から5歳が適切と考えられています。
重要なのは、その習い事が子供にとって楽しいものであり、自主的に取り組みたいと思うものであること、
そしてそれらが子供の成長と発達をサポートしつつ、プレッシャーや負担にならないことです。
また、多くの習い事を経験した子供が将来どのような影響を受けるかは、
その習い事の種類や量、子供自身の感じ方によるところが大きいということを忘れないでください。
多様な能力、高い適応性、目標を設定し達成する能力などの育成が期待できる一方で、
過度なスケジュールは子供のストレスにつながり、逆効果となることもあるということを念頭に置いておくことが大切です。
習い事が難しければ、知育玩具を借りる方法もありますよ!